2013年06月01日

そして恋をする。

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大学の研究を終え、我が家に帰る。とはいってもアパートだが。
玄関の戸を開けると、ごみのにおいが仄かに鼻につく。もうすぐ夏かと思う。
部屋までのほの暗い道を、記憶を頼りに、やっとの思いで抜け出し、いつもの椅子に腰を掛ける。

安堵する。

時計の指針の振れる音が単調に鳴り響き、一人暮らしであることを思い出す。
明かりをつけ、音のする方に目を運ぶと、時刻は深夜1時を過ぎている。
面倒とは思いつつ日課の筋トレをすませ、コンビニで買った弁当にありつく。
まあ、いつもの味だ。

風呂に入る。これもいつもの流れだ。鼻歌を歌いながら何気なく体を洗う。
ふと違和感を感じた。・・・風呂場がきれいだ。これはいつもと違う。
普通は鏡、洗面台、排水口には髪の毛などがこびり付いているものなのに。おかしい。
誰の仕業だ・・・。
・・・彼女の顔が浮かぶ。そして、なにやら暖かいものが胸からにじみ出る。
柄にもなく、どうやら彼女が恋しくなったみたいだ。

一本取られた。
やさしさ、ぬくもりを風呂場に置いていくとは・・・

やさしさ、ぬくもり・・・
直接手渡しする以上に、効果的な方法。
社交辞令、お世辞、ぶりっ子が昇華され、純度が増して残されたそれには
何ともいえぬ美を感じる。
やさしさ。ぬくもり。
それは見つからないようにどこかに置いてくるものだと。
posted by 猪瀬歩夢 at 23:32| 愛媛 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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